都一中音楽文化研究所

2020年講演のお知らせNews

オリンピック・パラリンピックイヤーを迎え、日本の文化が海外からの注目を集める機会となることと思います。都一中音楽文化研究所では、日本の音楽の魅力をさまざまな方法で、さらに発信していきたいと考えています。

[ 都一中よりひとこと ]

2月の「都一中シンポジオン」は、第4期の最終回です。一中節「小春髪結之段」の解説と演奏をお聞きいただきます。近松門左衛門の名作「心中天網島」のヒロイン小春の最期の髪を結う、お綱という髪結の女性の話です。苦労の末、今は慎ましくも幸せに生きるお綱。小春に心中を思いとどまらせようとする、優しく厳しい心と誠意あふれる言葉が、繊細な浄瑠璃の節付けとそれをさらに深く心に響かせる三味線の細やかな手付けによって見事に表現された、一中節の中でも名作中の名作と言われる曲です。その美しい響きを導き出すのは、詞章の流れるような言葉の運びです。浄瑠璃は詞章に節をつけるものであり、「言葉が音を連れてくる音楽」なのです。詞章の見事さから鑑みるに、この浄瑠璃を近松門左衛門自身が初代都一中のためにわざわざ書き下ろしたということに疑いの余地はありません。
この詞章の元になった大作「心中天網島」を近松が書き下ろした時には、長年の友人竹本義太夫はすでに亡くなっていました。この曲の音楽としての完成度を感ずれば感ずるほど、近松は気心の知れたもう一人の友、都一中にこのシーンを託したのだと思えてなりません。 「一中節を稽古することで常磐津の深い魅力を理解することができる」と一中節を習うようにお勧めくださった常磐津菊三郎師の言葉のとおり、一中節にはその後の浄瑠璃の源流が感じられます。それはセザンヌの絵の中に、のちの印象派やキュビズムの萌芽を感じるようなものではないでしょうか。一中節は日本の音楽の理解を深めてくれるものであり、常磐津は江戸らしい美的感覚を増幅したものなのです。

■京懐石 柿傳 都一中シンポジオン 第4期「日本の音楽、美の連綿」

「都一中シンポジオン」はおかげさまで第4期を迎えました。今シーズンは、常磐津節と一中節の中にある日本の音楽の美の深層を、都一中の解説と演奏で語ります。じっくりと曲を聞いていただく回(*)も設けました。
2月14日(最終回)は、一中節「小春髪結の段 下」(*)。
第4シーズン 都一中シンポジオン フライヤー ←クリックで詳細表示
【場所】京懐石 柿傳 新宿区新宿3−37−11 安与ビル6階古今サロン(1階あおぞら銀行)
【日時】2月14日(金) 18時開場、18時30分開始、21時頃終了
【料金】各回 10,000円(税込) ※点心付き
【申込】京懐石 柿傳にお電話で。TEL:03-3352-5121
            または、当研究所にメールで。info☆itchu.jp ①お名前②ご参加日③申込人数④電話番号 をご記載ください。
            ※メールアドレスの☆を@に変更して、お送りください。