都一中音楽文化研究所

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活動報告Report

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外国人留学生への一中節体験教室


8月6日、都一中氏がニューヨーク州立大学の先生と学生さんへ、
講演とデモンストレーション、ワークショップを2時間にわたり行われたそうで、
先日そのお話を伺ってきましたので、ご報告いたします。

参加された方々は、日本の伝統文化の探求に重きをおいた夏季集中の海外留学プログラムで来日され、
先生はダンスの専門家、学生さんたちはそれぞれ「日本の神道と仏教について」、「日本のロックミュージックについて」など、
いろいろなテーマでの研究をしている方々だそうです。

日本の音楽文化の歴史、三味線という楽器、また三味線音楽の歴史などについて解説され、
日本と西洋の音階の比較、日本のリズム、日本語の特徴、音の響きなどのお話もあり、
日本人でも知らない事ばかりで、大変興味深い内容の講演だと思いました。

また、口三味線や、実際に三味線で「チントンシャン」と弾いてみる演奏体験で、
日本に古代から伝わる自然の恵みに感謝する祈りのリズムを体感してもらい、
一中節「辰巳の四季」より「変わらぬ御代は万々歳、武運長久民繁盛」の部分を
浄瑠璃体験とし、日本語の響きとしての美しさと、平和を愛する国民性を、
穏やかな浄瑠璃の節から実感してもらったそうです。
そして、常磐津節「乗合船恵方萬歳」より、萬歳の掛け合いと大笑いの部分を大声で合唱し、
日本の芸能の原点は、人の幸せを祈ることが自分の幸せになる一番確実な方法だという、
古代からの日本人の「和」の精神を実感してもらえたそうです。

さらに、一中節「辰巳の四季」から抜粋して一中氏による演奏を鑑賞し、
日本の伝統音楽や文化を、知識と感性で堪能して頂いたそうです。

講演終了後、先生も学生のみなさんも「日本が大好きになりました」や、
「アメリカに帰りたくない」とまで言ってくれる方もいたと、
一中氏も大変嬉しそうに語ってらっしゃいました。

日本に来ても、また日本人であっても、触れる機会が少なくなってしまった日本の伝統芸能を、
解説や鑑賞だけでなく実際に体験も出来た事は、先生や学生さんたちには、
とても素敵な時間となったのではないでしょうか。

一中氏はこれからも海外の方に向けての講演活動を積極的に行いたいという思いが強く、
また日本人の方にも、さらに深く広く知って頂きたいとおっしゃっていました。
都一中音楽文化研究所でも、そんな一中氏の思いを実現させるべく、
これからも様々な形で活動の支援をしていきたいと改めて感じました。

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